ニューホライズン(東京書籍)中学1年生
教科書の指導法
ここでご紹介する指導法は「中学英語の家庭学習>1日の学習メニュー」でご紹介した教科書の復習をベースにしています。
なぜ教科書を使うかといいますと…
中学の英語の教科書には基本文型などの重要ポイントが詰まっていて、それらを覚えることによって英文の型に慣れることができます。
また、単語や連語(熟語)の使い方を覚えることができ、自然に前置詞の使い方なども身につきます。
暗記した英文は英語を「聞く」「話す」「読む」「書く」のどの場面でも役立ちます。
英語が得意でないお子さんも得意なお子さんも、まずは学校の教科書を使って教えることをおすすめします。
「教える」というよりは、お子さんの家庭学習を「チェックをする」という感覚で大丈夫です。
英語があまり得意でないお子さんの場合、自分から進んで勉強しようとはしませんし、学校の宿題すら手をつけないかもしれません。
そういうお子さんの場合、お父さんお母さんが家庭学習のペースメーカーになり励ましてあげると良いでしょう。
教科書を使って指導する際の目標は
- 教科書の本文をスラスラ読めるようになる
- 本文の意味がわかる
- 本文の日本語訳を英語に直せる
これらができるようになることです。
指導に必要な教材
●教科書準拠の音声
(教科書や教科書ガイドのQRコードで読み込んだ音声を利用してもOKです)
主な教科書用CD
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ニュークラウン(三省堂)中学2年生
指導に役立つ教材
●教科書ガイド(教科書本文の日本語訳等が載っている家庭学習用の補助教材)
主な教科書ガイド(中学1年生)
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サンシャイン(開隆堂)
ニューホライズン(東京書籍)
ニュークラウン(三省堂)
通常版より値段が高くなりますが、サンシャインには単語練習用のアプリ付き版もあります。
単語を覚えるのが苦手、つづりを覚えるのが苦手という場合は、書き取り練習の前のステップとして使ってみるのも良いかもしれません。
アプリ版の詳細については、開隆堂のウェブサイトをご参照下さい。 https://www.kairyudo.co.jp/contents/10_goods/200513/index.php
サンシャイン(開隆堂)
単語・熟語練習アプリ付き版
指導の流れ
学校の授業で習っている課について、下記の流れで指導していきます。
さかのぼって復習が必要な課についても同様に指導して下さい。
毎日指導する場合は、1日あたり教科書1~2ページ程度で良いと思います。
週末にまとめて指導する場合は、その週に学校で習った範囲をみてあげて下さい。
同じ箇所について
1回目
単語練習や音読練習をさせ、本文の意味がわかっているか、文法を理解しているかを確認し、わからない箇所は説明する。
2回目
1回目に練習したことが定着しているか確認し、ワークブックで問題演習をする。
という感じで、少なくとも2回はみてあげて下さい。
単語が覚えられない、音読がスラスラできないという場合は、指導回数を増やして下さい。
1回目の指導
- 単語チェック
新出語句を1つずつ発音させ、意味も覚えているか確認します。
発音できない単語があれば、教科書CD(音声)の後に続いて発音練習をさせます。
単語のつづりも練習をさせます。
1つの単語につき1行は練習させます。●単語のつづりに関しては、最初にテストをして(日本語訳を言ってその単語を書き取らせる)、間違えたものだけ練習してもOKです。 ●全ての新出語句のつづりを覚えるのが大変な場合は、太字の単語(重要語句)や連語は確実に覚えさせて下さい。太字以外の単語は、読みと意味は確実に覚えさせます。
- 音読チェック
基本文、本文を音読させ、正しく英語を読めるか確認します。
●基本文は各課で習う新しい構文です。
- 日本語訳チェック
英文を1文ずつ日本語訳させてみます。
意味がわからない英文がある場合は、その場で教えてあげて下さい。
※本文の日本語訳に自信がないという方は、教科書ガイドを参考に教えて下さい。- 音読練習
音読チェックでスラスラ読めなかった場合は、日本語訳を確認してから音読練習をさせます。
1文ずつ教科書CDの後に続いて、音読練習をさせます。- 書き取りチェック
基本文、本文の日本語訳を1文ずつ言い、それを英語に直させます。
(ノートなどに書せて下さい)その課の基本文は確実に覚えさせます。1文につき3回は練習させます。
基本文以外の本文については、わからない場合はヒントを出してあげて下さい。
1度目はスラスラ書けないかもしれませんので、英文を書き写すという作業だけでもOKです。
2回目の指導
- 単語テスト
口頭で単語の日本語訳を言い、それを英語に直して書き取らせます。
間違えた単語のみ練習させます。- 音読・日本語訳チェック
本文を音読させ、正しく英語を読めるか確認します。
その後、本文を1文ずつ日本語訳させてみます。
音読は、必要に応じて練習させます。
※1回目の指導の際に、既によくできた場合は「音読・日本語訳チェック」を省略して構いません。- 本文書き取りチェック
- 基本文、本文の日本語訳を1文ずつ言い、それを英語に直させます。
(ノートなどに書せて下さい)
できるだけ、ヒントはなしです。 - ワークブックでの演習
既に学習した内容について、ワークブックで問題を解かせ、答え合わせをします。
間違えた箇所については、正解を教え、もう一度解かせて下さい。ワークブックは、学校で配布されたもので良いと思います。
学校の副教材は提出を求められる場合もありますので、あらかじめコピーをとっておきましょう。
コピーもすぐ書き込んでしまうと一度しか使えないので、答えはノートに書きましょう。●学校のワークブックが易しすぎる場合は、市販の教科書準拠ワークブックも使ってみましょう。
レベル別に問題を構成しているワークブックがお勧めです。理解度に問題演習を行うことで実力が養われます。
ポイント
本文の書き取りが思うようにできない場合は、本文(英文)を書き写すという作業だけでもOKです。
ただし、各課で習う新出語句と基本文だけは日本語から英語に直して書けるように確実に覚えさせて下さい。 (重要単語以外は正しく読めて意味がわかればOKです)
文法の説明について
文法事項で理解が不十分と思われる箇所があれば、その都度説明してあげてください。
各教科書に簡潔に文法の解説が書かれてある箇所があると思いますので、そこに記載されている内容を参考にするとよいと思います。
または、教科書ガイドにも文法の解説や重要ポイントがあると思います。
簡単には答えられないような質問をされた場合は、学校の先生に質問させるというのも良いと思います。
先生は指導のプロですから、どんどん教えてもらいましょう。
お子さんが一人でこの流れに沿って学習できるのであれば、ずっとそばについて教える必要はありません。
基本文・連語を含む英文の英作をさせて定着度を確認するだけでも良いでしょう。
この方法で中学1年生の最初から家庭学習を続けると、単語の書き取り、本文を日本語に訳すこと、本文の書き取りもほとんどできるようになります。
また、これらができると、学校で配布される教科書ワーク程度の問題は、難なくこなせるようになります。
大切なのは反復練習に時間をかけて様々な英文のパターン(教科書の本文)を覚えることです。
それが英語の土台を作ることにつながり、リスニング、スピーキング、英文読解、英作文など全ての基礎力となります。
この方法で学習を続けさせることで、基礎がしっかりと身につき、高校受験対策をする際も効率的(文法問題、英作文、長文読解等の問題演習に集中できます!!)に取り組むことができます。