中学英語がわかる!!家庭学習の方法を詳しく解説。お父さんお母さんもお子さんに英語を教えられます!!

高校入試対策

高校入試対策については、中学英語の家庭学習 の 受験対策の流れ でもご紹介していますが、ここでは「教える」という視点でまとめ直しています。

ここでご紹介する入試対策は、文法をしっかりと身につけた上で長文読解に取り組むというステップを踏んでいます。
これを効果的に実践するためには、お子さんのその時の実力に合った教材を選ぶことが重要ですので、ぜひお子さんと一緒に選んで頂きたいと思います。

受験勉強は、中学3年間で習った内容の理解を深め、応用力をつける良い機会でもあります。
中学で習った内容を丁寧に総復習することは、高校入試に役立つだけはなく、格段に難易度が増す高校英語の基礎となり、大学受験に必要な英語力の基になります。

定期テストなら数日の詰め込み学習でもある程度の点数は取れるかもしませんが、実力テスト(入試の模試)においては、簡単に点数が上がることは期待できません。模試などの結果に一喜一憂せずに、お子さんを励まし続けて頂ければと思います。

※ここでご紹介しているのは「公立高校」の入試対策です。

高校入試対策は基礎力をつけてから

高校入試対策を始めるにあたって大切なことは、基礎力があることです。

個別指導の学習塾で教えた経験もありますが、中学3年生になって慌てて塾通いを始める生徒さんの中には、中学1、2年生の教科書で習うような基本的な単語を覚えていないため、高校入試対策の問題集を解くレベルに達していないということがよくあります。

基礎力が足りない場合は、入試対策を始める前に集中的に基礎固めを行います。

  • チェックポイント(教科書で習った範囲について、単語と基本文を覚えていればOKです)
  • 習った単語が書ける 日本語から英語(英単語)に直せるということです。
  • 基本文を暗記している 基本文の日本語訳から英語に直せるということです。

基礎固めの方法は、高校入試まで時間がないとき(1) をご参照下さい。

高校入試対策のステップ

中学英語の家庭学習 の 受験対策の流れ でも入試対策についてご紹介していますが、簡単にまとめると

  • 文法の問題演習を行う
  • 長文読解の問題演習を行う
  • 過去問で出題傾向に慣れる

このような流れになります。
繰り返しになりますが、教科書の知識が身についていることが前提です。

具体的な方法について以下にまとめます。

  • 文法の問題演習

文法の問題演習は、

知識として身についている文法の理解を深め
文法問題を解く力をつけること
英文を書くための基礎をつくること
英文の構造を理解し日本語に訳せるようになること
さらに、様々な角度から多くの英文に触れることで長文読解の基礎をつくること

につながります。

文法の学習ステップとしては、

●中学1・2年生で習った範囲の文法問題集で基礎固めをする
●その後(中学3年生の夏休み以降を目途に)中学で習う全範囲の文法問題集で基礎力を強化する

の2ステップが理想的です。

中学1・2年の総復習

中学1・2年年生の復習に関しては、短期間で復習できる薄い問題集で良いのですが、少なくとも3回は繰り返し、どの問題も確実に解けるようになるまで反復します。 ※2回目以降は間違えた問題だけでOKです。

【高校入試 中学1・2年の総復習 英語】

中学1・2年の学習内容を10項目に分け、各項目が「基礎問題」「基礎力確認テスト」の2ステップで構成された問題集です。問題の分量も適当です。 ※画像をクリックすると商品の詳細ページが別ウィンドウで開きます。

中学で習う全範囲の復習

中学3年間分の文法を復習する問題集は、標準的なレベルがお勧めです。
目安としては、問題の7割程度は実力で解ける内容のもの、難し過ぎず、簡単すぎず、新しい内容を少しずつ身につけていけるレベルの教材を選びます。また、解説が詳しいと教えやすい(説明しやすい)かと思います。

高校入試対策としては「基礎レベル」でも、定期テストのレベルの内容に比べると難しく感じられることもあると思いますので、実際に問題集で学習を始めてから、予想以上に難し過ぎると感じた場合は、臨機応変に少し易しめの問題集に替えても良いと思います。

問題演習を行っていて、解説を読んでもスッキリと理解できないような場合は、参考書や辞書で調べてみるようアドバイスするのもお勧めです。
お父さんやお母さんが、お子さんの代わりに調べて解説してあげるという方法もありますが、できるだけ自分で調べる習慣を身につけさせる方が良いでしょう。

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【中学総合的研究 英語】

詳しい解説で日常の学習だけでなく入試にも対応できる参考書です。
文法の問題でわからない箇所があったら、参考書等で調べてクリアにしていくという学習スタイルが身につくと、高校受験だけでなく、高校に入ってからの家庭学習(結局これが大学受験対策につながります)にも役立ちます。

【ジュニア・アンカー英和・和英辞典】

単語の用法を調べるのは辞書の方が向いています。
英和辞書は単語の意味を調べるだけでなく、何となく使っていた単語の用法を確認したり、知識の整理したりする際に役立ちます。
例えば、同じ単語でいくつかの意味を持つものや、名詞としても動詞としても使われる単語の用法を確認したりするときに便利です。
中学生向けの辞書は例文が中学生向ですので、理解しやすいと思います。

  • 長文読解の問題演習

長文の読解力は多くの英文を読むことで身につきますが、最初は1度に読む英文を数文程度から始め、徐々に文数を増やしていくのがお勧めです。

読解の練習は、常に初見の英文を読みます。
意味のわからない単語や文には下線を引き、そのまま読み進めて設問に答えます。

問題を解き終えたら意味が分からなかった単語の意味調べ、訳せなかった英文の意味や文法も確認させます。 この確認作業が大切です。お子さん本人に自分で調べる習慣が身につくようサポートしてあげて下さい。

問題集は一通り解き終えたら、新しいものを使います。

初めの一冊としては、くもんの「中学英語リーディング (スーパーステップ)」がおすすめです。
短い英文から始めて徐々に長めの英文を読むことで無理なくステップアップできる構成になっています。

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【中学英語リーディング (スーパーステップ)】

基本的な英文の読み方から練習することができます。最初はヒントや解説を見ずに日本語に訳し、答え合わせをしていくという方法が良いかと思います。少しずつステップアップしていける内容ですので、英語があまり得意でないお子さんにを指導する際にもおすすめです。

英文読解の問題集ではないのですが、業者テストの過去問集を使って、問題演習を行うものおすすめです。
都道府県ごとに高校入試の模擬試験(業者テスト)が行われていると思いますので、入試の傾向に慣れるためにも受験地の模試の過去問集をお使いになると良いと思います。

模試は数回分が収録されていると思いますので、大問1題を1回分(1日分)として解いていくと良いでしょう。

余力があれば、問題演習を始める前の基礎作りとして、こちらの音読練習も取り入れてみて下さい。

英文の読み方

英文は一文ずつ丁寧に読む(意味を理解する)ことを身につけさせて下さい。
英文を日本語に訳すときは単語を一つずつ訳すのではなく、意味のまとまりを考えて訳していきます。

教科書の単語、基本文がしっかり身についていて、文法問題の演習を行っていれば、平易な単語の短い英文は難なく訳せるようになっていると思います。

一文が長めの英文を読む際には、動詞に着目することがポイントです。
英文中の動詞(または助動詞)を見つけ、主語(たいてい動詞の前まで)を特定します。
動詞の前にスラッシュ(/)を入れたり、動詞を丸で囲んでおくと見た目にも文の構造がわかりやすくなります。
英文の基本パターンである主語+動詞を見つけて、修飾語(節)はカッコでくくれば、さらに文の構造を把握しやすくなり訳しやすくなります。

スラッシュリーディングについて

スラッシュリーディングは、意味のかたまりごとにスラッシュ(/)で区切って頭から英文を読む方法です。
最近ではスラッシュリーディングを取り入れた英文読解問題集も市販されていますので、抵抗がなければ、この方法を使った読み方を覚えても良いと思います。

高校入試対策としては、一文ずつ訳しながら読み進めていくという作業でも十分だと感じています。
意味のかたまりごとに訳すことを心がけていけば、一文が長い英文を返り読みしても問題ありません。

  • 過去問で出題傾向に慣れる

文法と長文読解の問題演習をある程度(目安は下にまとめてあります)こなしたら、高校入試の過去問を解いていきましょう。

文法の問題集
中学1~2年年生の復習×3回
中学3年間の総復習×3回

長文読解の問題集
1~2冊(少なくとも30題程度)

都道府県ごとに公立高校の過去問集が販売されていますので、それを使います。
学校の副教材として全国の高校入試の過去問集が配布されている場合は、そちらも併用して構いません。
自分の受験地以外の過去問については、大問1題を1回分(1日分)として解き進めてOKです。

受験地の高校入試の過去問は、1年度分ずつ時間を計って問題を解きます。

【岩手県公立高校 2022年度】

こちらは岩手県公立高校2022年度受験用です。過去5年間分の入試問題(5教科)が収録されています。
収録内容等については、出版社のウェブサイトをご参照下さい。
岩手県公立高校入試過去問題(2022年度)https://www.gakusan.co.jp/item/岩手県公立高校

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長文読解対策の補足です。

高校入試の長文読解問題では、学校生活だけでなく、社会貢献、社会問題などに関するテーマも取り上げられています。

普段からニュースを見たりや新聞を読んだりして、社会で起きていることや問題となっていること(時事問題)に興味を持って知識を増やすことも大切です。

英文を読む際にその英文のテーマに関する背景知識がある場合は、初見の英文でも理解しやすく得点に結びつく可能性がより高くなります。

リスニングについて

リスニングも入試の過去問で練習します。実際の入試と同じ要領で解かせて下さい。
答え合わせをして全問正解だったとしても、音声とスクリプト(読まれた英文の台本)を照らし合わせて、正しく聞き取れたか確認します。
答えが間違えていた場合や、聞き取りに自信がなかった場合は、英文を聞いて理解ができるようになるまで、英文を繰り返し聞きます。最初はスクリプトを見ながら聞いてもOKですが、慣れてきたら音だけに集中しましょう。

リスニング力を強化するための音読練習も併せてご参照下さい。

英作文について

入試の英作文で得点するためには、出題傾向に慣れることが大切です。
英作文は、日本語の単語から英語の単語に直すのではなく、日本語の意味をよく考えて、それを英語で表現するという作業が必要です。

お子さんの作った英文が正解なのかどうか、判断に迷うところですね。
日本語の意味するところを英語で表現できていて、単語の綴りや文法的な間違いがなけれれば、正解として良いと思います。

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